進路実績

進路情報

卒業後は多彩な進路が
用意されています

鉄道・鉄道関連企業への
就職はもちろん、公務員や
一般企業への就職と
大学進学実績も着実に伸長

運転士、車掌、駅務、電気・車両など、多岐にわたる鉄道・鉄道関連業務をはじめ、ホテルなどのサービス業、自動車製造やバス事業への就職へ向け、きめ細かなサポート体制を整えています。昨年の求人は鉄道・鉄道関連企業は100社超、一般企業は400社超と、企業は本校の人材に対して大きな期待を寄せています。また、ここ数年本校で着実に実績を増やしている公務員を希望する生徒や、大学進学希望者には独自のカリキュラム・多彩な選択授業を用意し、熱意をもった指導を積み重ねています。生徒たちは希望する進路を主体的に考え、結果を出しています。

今春の進路実績

今春の進路実績

過去5年間の進路実績

キャリアも
プライベートも重視する。
仕事と育児の両立を
会社全体でサポート!

卒業生×教師 対談

小田急電鉄株式会社
旅客営業部相模大野管区 相模大野駅主任
HTさん

英語科
岩代 宏子先生

ママでありながら
主任として働く
日々の忙しさが刺激的

岩代:卒業して13年が経ちますね。まずは現在のお仕事について教えてください。

HT:2012年に小田急電鉄株式会社に入社し、現在は相模大野駅(相模大野管区)に勤務、駅務員と主任を兼務しています。

岩代:入社してから現在に至るまでの職歴などを教えてください。

HT:駅係員として入社して、1年ほどで信号扱者になりました。それから結婚して、子どもを2人出産し、それぞれ産休育休をとりました。2回目の職場復帰の半年後、2024年12月に主任職に就きました。

岩代:主任は具体的にどんな仕事をするんですか?

HT:改札業務やホーム案内業務、忘れ物の窓口といった駅係員(サービス係)の業務に加えて、庶務関係や勤怠管理、副駅長のサポート業務など幅広い業務を担当します。また、今年度は管区ごとに実施しているプロジェクトのリーダーを任せていただいています。

岩代:サービス係と主任業務を両方やっているとなると、仕事内容や時間が違って大変ですよね。

HT:そうですね。そもそも仕事の質が全く違います。サービス係は規定の勤務時間のなかでのお客様対応が役割ですが、主任になると、やりきらなければいけないタスクが決まっています。今は時短勤務のため、宿泊や深夜勤務はありませんが、通常であれば勤務時間も不規則になります。

岩代:時短勤務なんですね。勤務時間はどのくらいなんですか?

HT:9:25〜15:25までの5時間勤務の日と、16:25までの6時間勤務の日を混ぜてシフトを組んでいます。子どもの保育園のお迎えや、家に帰ってからもやらなければいけないことがたくさんあるので、時短勤務は本当に助かっています。毎日定時退社を目標にして、気持ちのスイッチを切り替えるようにしています。

岩代:仕事が終わってからも、家事・育児と第2ラウンドがあるものね。お子さんをお2人産んだ後に主任になったということだけど、主任になるまでにどんなことをしてきたんでしょうか?

HT:信号扱者という目標を達成したあと、次の目標は「主任になること」でした。この目標を掲げた時期と結婚や出産が重なってしまい、色々と並行しながら試験勉強をするのがとても大変でした。それでも筆記試験の対策や、面接試験に出す面接シートの内容を変えたりと試行錯誤を繰り返し、無事に合格したんです。

岩代:業務や家庭のことと同時並行で試験の勉強をしていたなんて、すごいですね。それでは主任になってからのやりがいを教えてください。

HT:主任として部下に指示を出したり、上司と連携をとったり、毎日やることがたくさんあって忙しいんですが、逆にそれが楽しくなっています。新しい仕事を覚えたり、はじめてのことに直面したりと、大変なことは増えたものの、その分刺激的で日々成長を感じます。また、一緒に主任として働いている同僚が、私と同じママの立場なので、悩みや相談を共有できるのも励みになります。

岩代:職場に同じ立場の人がいると心強いですよね。

仕事と子育ての両立を
会社が積極的に応援

岩代:仕事と家庭の両立はどうやっているんですか?

HT:なによりも会社のサポートあってこそだと思います。小田急電鉄は、仕事とプライベートの両立を積極的に応援していて、とくに出産・育児に関する支援制度が充実しています。同じ会社で働いている夫と、ふたりで協力し合いながら子育てをしています。

岩代:具体的にはどんな支援制度があるのでしょうか?

HT:育児休業は1人につき2年(保育園に入れなかったら3年)取得できます。男性職員も同じように2年取れるので、実際に同僚で取得している人は多いです。また、産休も女性だけでなく男性も取得できるようになっています。さらに、子どもが小学校4年生までは時短勤務になり、小学校6年生までは宿泊勤務の免除が受けられます。

岩代:手厚い支援制度があるのは助かりますね。

HT:本当に助かりました。私はこの制度のおかげで夫と協力し合えたので、出産直後も里帰りせず自宅で赤ちゃんのお世話ができました。また、小田急には「子どもの看護休暇」制度もあります。これは子ども1人につき年間5日の休暇が取得できるもので、子どもが突然病気になっても安心です。無給で取ることもできるし、余った無給で取ることもできるし、余った年休を保存休暇として積み立てておいて、割り当てることも可能です。

岩代:会社全体で仕事と育児の両立をサポートしてくれているんですね。ただ、会社の制度が整っていても、職場の雰囲気や不安などから、実際に利用するのは難しいという話はよく聞かれます。とくに鉄道業界は男性が多いですが、周囲の雰囲気はどうでしたか?

HT:みなさん協力的で温かい雰囲気だったので、会社の制度を活用することに不安や躊躇はありませんでした。いわゆるマタニティハラスメントも一切なく、なにかあれば「すぐに帰りなよ」「やれることがあれば頼んでね」と気を遣ってくれたので、ストレスを感じることもなかったです。また、男性の多い職場ではありますが、子育てに対する理解が浸透しているので、ここ数年の男性の育休取得率は大幅に上昇しているといいます。

岩代:仕事と育児の両立においてなにより大切なのは、制度を十分に活用できる雰囲気作りや、互いにおもいやり、協力し合うことだと思います。時代の変化とともに、職場の文化も変わりつつあるんですね。

卒業生×教師 対談

多様なワークスタイルが可能
誰でも順調にキャリアアップ

岩代:出産・育児にあたって、収入やキャリアへの影響といった懸念を抱く人が多いのも事実です。とくに女性は、出産を機にキャリアを諦めざるを得なくなる「マミートラック」が問題になっています。

HT:会社によって異なるかもしれませんが、出産や子育てによってキャリア形成が阻害されることは、ほとんどありません。そもそも鉄道は色々な働き方が選べるので、子育て中でも臨機応変なワークスタイルが可能で、しっかりキャリアアップの機会を与えてもらえます。私自身、復職後に主任に昇格し、今ではプロジェクトリーダーを担うまでになりました。女性の先輩方も出産後に職場復帰する方が多く、みなさん順調にキャリアを積み重ねています。

岩代:正当な評価や公平なキャリアアップは、仕事に対するモチベーションにも繋がります。まさに仕事と子育ての両立が実現できる理想的な環境ですね。HTさん自身、ワークライフバランスについて心がけていることはありますか?

HT:通勤時間が電車で片道20分ほどなのですが、この時間で気持ちを切り替えるようにしています。唯一自由になれる時間なので、音楽を聴いたり、漫画を読んだり、ネット通販をしたり……自分のために、自分の好きなことでリフレッシュをします。電車内でスイッチを切り替えているので、出勤したら完全に仕事モード。勤務中は家庭のことから解放されているのも、ある意味ではリフレッシュになっているのかもしれません。

岩代:確かに、働くママさんにとっては、仕事が気分転換になっているのかもしれませんね。

今に活きている
昭鉄での学び

岩代:上手に息抜きをしながらワークライフバランスを保っているHTさんですが、今の仕事や私生活に、昭鉄での学びや経験はどう活きているのでしょうか?

HT:私は高校時代、野球部のマネージャーだったので、朝練・放課後練、休日の練習試合、遠征などで早起きに慣れていました。そのため、鉄道員になってからの不規則な勤務形態にもすぐに順応できました。また、マネージャーとして、次にやるべきことを先読みしたり、効率よく物事が進むようにサポートしたり、視野を広げて全体を見る癖がついたのは、社会に出てからも役立ちました。

岩代:たしかHTさんは体育祭の実行委員をやっていましたね。

HT:はい。運営側として体育祭を開催できたのは、とても貴重な経験でした。昭鉄では生徒の自主性を尊重してくれるので、それぞれが主体的に考え、協力し合いながら運営ができました。現在担当しているプロジェクトリーダーとしての仕事も、このときの経験が活きていると思います。

岩代:昭鉄に入って良かったなと思うことはありますか?

HT:たくさんありますが、なんといっても鉄道業界で「昭鉄つながり」ができることです。同級生の友達の多くは鉄道会社に就職しているため、卒業して10年以上経った今でも、鉄道あるあるトークや仕事の悩み、アドバイスを語り合っています。同じ駅に乗り入れる他の鉄道会社との交流会で、昭鉄生と会うこともしばしば。他社の掲示板で昭鉄生の活躍を見ると嬉しくなります。また、同じ職場の上司にも卒業生がいるので、母校の後輩として気にかけてくれたり、昭鉄の話題が会話の糸口になって距離も縮めることもできます。

岩代:私の教え子もHTさんと同じ職場でしたもんね。普通であれば、同業他社に同じ学校の友達がたくさんいることってなかなかないので、昭鉄つながりで色々な話を聞けるのは楽しいですよね。

卒業生×教師 対談

人生の“バランス”が大切
理想のライフプランを目指して

岩代:今はどんなことに力を入れていますか?

HT:主任としてリーダーを務めるプロジェクトですね。今は「地域連携」と「子育て」のプロジェクトを動かしていて、その一環として相模大野にある商業施設で子ども向けのイベントを開催予定です。自分の子どもたちにも遊びに来て欲しいと思っています。

岩代:鉄道の仕事は子どもたちにも分かりやすいし、自分が仕事をしている姿を見てもらいやすい仕事ですよね。

HT:はい。私自身も父親が運転士をしていたので、小さい頃から鉄道を身近に感じていました。また、小田急では「家族見学会」というイベントがあり、親が働いている姿を、実際に子どもに見せることができるんです。子どもたちは小田急が通るたびに「ママ・パパの電車だ!」と言って喜んでいます。

岩代:見事主任という目標を達成し、仕事と育児の両立を実現するHTさんですが、次に目標にしていることがあればお聞かせください。

HT:今は2人の子どもの育児に加えて、初めてのプロジェクトリーダーの仕事を任せていただいているので、目の前にあることとしっかり向き合いたいと考えています。着実に努力していけば結果は後からついてくると思うので、一歩一歩キャリアを積み上げていきたいです。

岩代:では最後に、鉄道業界を目指す学生のみなさん、昭和鉄道の後輩に向けてメッセージをお願いします。

HT:学生のうちは、その後の人生設計を深く考えずに、大きな選択を迫られることがあるでしょう。私自身もそうだったと思います。しかし今では、人生の“バランス”をとることの大切さを実感しています。好きな仕事、家族との時間、「自分時間」、友人との交流、健康、お金、趣味、勉強、老後の備え……充実した生活を送るには、色々なことのバランスをとることが大切です。高校生である後輩のみんなにも、今後の進路選択などの際には、自分の理想のライフプランにぜひ目を向けて、慎重な選択をしてもらえたらいいなと思います!

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